アプローチC  実システムを用いた実証実験

図1-C 研究スケジュール(アプローチC)

 

図6に示すマイクログリッドエネルギー管理実験設備を慶應義塾大学矢上キャンパスに構築し、本研究で開発されたアルゴリズムの実証実験を行う。提案する実験設備は、複数台の小型同期発電機、太陽電池、風力発電機、インバータ、およびそれらを結ぶ交流送電網により構成される。実際に風力・太陽光発電を行い、提案アルゴリズムが約75%の自然エネルギーの導入を可能とすることを実証する。

具体的なアプローチを以下に示す.

アプローチC-1

3相誘導モータ-発電機を複数台接続し,発電機システム全体の同期運転と発電電圧の周波数制御を達成する.このときに同期達成の条件を制御理論的に導くとともに,その実証実験を行う.

アプローチC-2

太陽光発電機,風力発電機の発電量データを蓄積し,そのデータを基に発電量予測を行う.同時に研究室内の電力需要計画を立て,需給バランスが取れるように発電機の運用計画を立てる.その際にバッテリの容量と動特性を考慮する.

アプローチC-3

アプローチ1.2.の結果を踏まえて,マイクログリッドエネルギー管理実験装置を構築し,本研究で提案する分散制御則に基づく需給管理制御実験を行う.この際に需要計画を逸脱した電力消費や,消費者意識を考慮した電力消費実験を行い,その際のマイクログリッド内の電圧と周波数が制約条件下に保たれていることを確認する.

図6 実験設備